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日経225 自動売買のご提案

普通株も、一九八七年以来、S&P五OO種の動きに及ばずまた同業他社にも大きく後れをとっている。 PのS優先株への投資利益は、配当金と普通株への転換権行使分を含めて、過去六年間の平均が一三%だった。
一般のビジネスの平均利益率には及ばないが、他の中期確定利付き証券に比較すれば、相当程度上の数字ではあった。 S社の平均を下回る成長は、疑いもなく、経営陣の行動によるものが大きかった。
Pの直接投資のなかで、トップクラスの経営者の不法行為で損害を被ったのは、S社のケースが初めてだった。 もしPが企業の評価に失敗するとしたなら、それは将来の業績の見通しを誤ったことによるもので、経営陣の行為についての道義的な問題によるものではないはずだった。
「人物を評価するときには、誠実さ、知能、そしてエネルギーという三つの要素を見る。 もし、最初の一つがなければ、後の二つが災いをもたらす」とPは言っている。

どんな数字を引っくり返してみても、S社の経営陣の問題点は出てこない。 しかし、彼が実行した取締役会の再編成(これには経営のラインには加わっていない会長を含む)によって、以後、社内で問題が起これば、即座にガラス張りの形で解決するという路線が敷かれた。
この会長の主な役割は、株主の利益を守ることとされていた。 一九九四年二月三日から三月四日までの聞に、Pは一八回の取引で五五一万九八OO株のS普通株を買い入れた。
それ以前(一九九三年二月)に買っていた四九万五二OO株を加えて、Pは、現在六O一万五OOO株の普通株と、七O万株の優先株を保有している。 普通株を持つことで、PのS社に対する一つのビジネスとしての信頼感は大いに高まったと言えよう。
ただ、S社はまだブローカーであり、収益力には基本的に波があった。 しかし、彼の見るところ、S・キャンディー・ショップス杜の収益力にも同様に波があった。
クリスマスには最高で、七月には落ち込むのである。 天国に行く道は一つではない、と彼は指摘する。
彼のS杜への信頼感が増したのは、新しい経営陣と、彼が設定した管理システムだった。 Dの役員報酬は、同社のROE(株主資本利益率)に関連して決められることになる。
業績がよく、株主への還元も多ければ、Mの収入も増える。 株主への見返りが少なければ、彼の実入りも減るということだ。
Pは、またRをラインの担当を持たない会長に据えたことにも満足していた。 彼によれば、「Sは、JやKと同程度の将来の予測ができる企業ではない。

しかし、優れた人たちが経営に当たっていることは確かだ」ということだった。 一九八九年、Pは、USエアー・グループの六0ドルで普通株に転換できるという転換優先株に三億五八OO万ドルを注ぎ込んだ。
転換しない場合は、一O年後に償還するとの条項がついていた。 このときの普通株は五0ドル。
Pは、「実に悪いタイミングだった。 まさに重大間題に見舞われようとするそのときに、私は飛び込んだ」と告白している。
彼がUSエアーに投資した理由は、ピードモント航空の買収によって相乗効果が出ると考えたことだった。 しかも、航空業は落ち着いてきていたし、USエアーの過去の業績には見るべきものがあった。
一九八一−八八年の株主資本利益率は平均一四%、税引前の売上利益率は八−一二%、時価総額は二億ドルが一五億ドルへと増加していた。 ただ、Pは、いまだに航空業について、よくは知らなかった。
業績をどのように予測してよいのか知識が不足している。 だから、普通株に集中するのはやめて、優先株を選んだのである。
彼は、次のように書いている。 「これは、われわれがUSエアーの将来を否定的に見ているのではない。
われわれは無神論者でなく懐疑論者だ。 業界について強い確信を持てない以上、とびきりの明るい業況が続くと見られる企業のケースとは違った方法での投資を考えなくてはならないだろう」しかし、彼は、業界がまずまずの状況にあれば、USエアーの普通株は好調に推移するだろうし、転換優先株もそれに追随するだろうと考、えた。
ところが、その後の成り行きは、そうもいかなかったのである。 USエアーの問題点は、ピードモント航空との厄介な合併と、業界の不合理な慣行から出てきたものである。
Pは、その合併後に混乱が待っていることを予期していなければならなかった、と述懐している。 合併は、航空業界では厄介な合併のほうが多いのだ。

幸いにも、USエアーの会長E、副会長Sは、合併後の混乱をまもなく収めた。 しかし、どその直後に業界を飲み込むことになった波乱は阻止できなかった。
航空会社が提供するサービスは、ありきたりの商品である。 消費者はたいてい、料金を比べてみてどの会社のフライトにするかを決める。
航空各社はシェア争いをするので、継続的に価格を下げる。 Pは「エアラインの業況は、驚くべきスピードで低下している。
そして一部の会社の。 神風グ的な価格設定が低空飛行に拍車をかけている」と警告している。
そのような価格設定のやり口は、破産した航空会社に多く見られた。 いったん破産を申請してしまえば、免税で操業できる。
現金収入に飢えている彼らは、収入を得たいためだけに、コスト割れの料金で営業を続ける。 差別化の難しい商品のビジネスが問題になるのは、Pが学んだことによれば、最も愚かな同業者相手とでも同じレベルの闘いになることだった。
健全な経営を続けてきた航空会社も、破産した同業者の馬鹿げた行動のために引きずり下ろされる。 それでも彼は、航空業が消滅してしまわない限りは、PのUSエアーに対する投資は、適切なリターンを生むことができる、と計算していた。
不運なことに、一九九一年は、航空業界で最悪の年だった。 一四カ月の聞に、ミッドウェイ、パンナム、アメリカ・ウエスト、コンチネンタル、そしてTWAの各社が、破産を申請した。

破産法廷の保護と奨励のもとに、これらすべての航空会社は低運賃での運行を続けている。 損益分岐点スレスレのところで生き残りを賭けて努力を続けている、他のいわば限界的な航空会社よりも低い水準の運賃で操業を続けているのである。
破産法廷は、航空業界全体に脅威を与えるかドミノ倒し。 の効果をつくり出していたのであった。
ちらも、一九九一年には、航空業界は、ライト兄弟がキティ・ホークで初めて飛んだ、あのとき以来の稼ぎの合計を超える金額を一年で失くしてしまった。 一九九一年、Pは、USエアー転換優先株の時価を二億三二OO万ドルに切り下げている。
これは、買値より一億二六OO万ドルのマイナスである。 彼は、「USエアーの評価が下がったのは、航空業界が、ほとんど全企業にとって利益が出にくい状況になっていて、これが続く見通しだということで、リスクを無視できないからだ」と説明している。
彼は航空業界が、構造的に厳しい競争にさらされていることは承知していたが、経営に携わる者たちの情け容赦のないやり口がこれほどとは想像もしなかったことを認めた。 こうして苦い経験をした後に、彼は、航空業より悪いビジネスはほかにない、という結論に達した。
差別化の難しい類似サービスのビジネスであり、膨大な固定費用を要し、設備過剰だ。 練達の経営者の努力にもかかわらず、その報酬は繁栄ではなくて、生き残りを賭ける闘いの継続である。

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